ペンシルバニア大学のアンジェラダックワークス(Angela Lee Duckworth)さんが提唱する
やり抜く力【GRIT】
本も出版されていますし、TEDでも1000万View以上の人気プレゼンテーションですから
『グリット』という言葉を知ってる方も多いと思います。
ちなみにアンジェラさんはマッキンゼーに勤めたあと小学校で数学を教えその後、心理学者になった
変わった経歴の持ち主。
子供を育てる親としては
このGRITをいかに子供に伝えるか?が気になる所ですね。
では、『やり抜く力』とはなんなのでしょうか?
目次
やり抜く力【GRIT】がなぜ大事なのか?
GRITを式で表すと
GRIT=粘り強さ(忍耐力)+情熱
となります。
アンジェラさんは
陸軍士官学校ウェストポイントの夏期訓練ビーストの脱落者
スペリングコンテストの優勝者とIQの関係
販売の仕事で一番稼ぐ人
などを研究した結果
物事を成し遂げる人は
才能に頼るのではなく、努力を継続して続ける事ができる。
その為にはGRITの指標が高いことが大事。
とわかったんですね。
▼参考
胃がキリキリしますね。
才能と努力ではなぜ、才能を評価してしまうのか?
才能と努力だとどちらを評価しますか?
といわれれば、一般的には努力を評価しますよね。
ですが無意識では僕らは才能を評価しているのです。
面白い実験があります。
専門家にピアニストの評価を求めるというものです。
まず、努力と才能ならどちらを評価しますか?
というアンケートをとります。
こちらはやはり 努力 を重視する
という結果に。
その次に、2つのピアノ演奏テープを聞いてもらいます。
演者のプロフィールには
1.幼い頃から天賦の才能があったと書かれたもの
2.一方はたゆまぬ努力をしてきたもの
とありました。
この場合、1の天賦の才能があったとされた方の演奏を素晴らしいと評価しました。
この実験にはオチがあって
実はこのテープ
同じ奏者が別の部分を弾いていただけだったんですね。
つまり、専門家で理性的には努力を評価すると明言していても
無意識では才能を評価してしまうのです。
この状況は
理想の恋人像は見た目じゃなく、性格の一致を重視する
と明言するけど
結局ルックスの良い方を選んでしまう心理と似ています。
才能を評価し、神格化することで
『自分の努力の至らなさを正当化できる』
という心の作用も影響しているかもしれない。
物事を成し遂げる力は才能より努力が大事
だけど表向きには才能を感じさせるように見せる
『鴨の水掻き』スタイルでいきましょう。
才能・努力・スキル・達成の公式
才能×努力=スキル
スキル×努力=達成
スキルを身につけるためには
才能だけではなく努力が必要。
スキルを努力して継続する事で達成に至る。
努力努力努力・・・・
なんでもやり抜け!努力だ!軍隊式だ!
というのかといえばそうでもない。
やり遂げる人は目標の立て方にも特徴があって場合によってはさっさと方向修正しちゃいます。
バフェット流目標達成術
バフェットは言いました。
「まず25個の目標を書きだしなさい。
そのうち重要な物を5つえらびなさい。
残り20個を目に焼き付け、捨て去ってしまえ!」
と。
重要なものに集中するということですね。
アンジェラさんはさらにそこから
『重要度』と『面白さ』を評価し掛け合わせることで自分にとって重要な目標を抽出しました。
ピラミッド型目標の頂点はボールペンで、下位は鉛筆で
やり抜く力のある人はこの重要な目標がピラミッド型になっています。
どういうことかというと、
重要な目標から共通する物を見つけだします。
さらに共通したものから共通した要素を抜き出していくと
最終的にピラミッド型の目標になりますよね。
上位に位置する目標は自分の価値観を繁栄したコンパスです。
より抽象的なものになります。
お金を稼ぐ方法→子供に好きな習い事をさせる→安心な物を食べさせる→家族が安心できる環境を作る
など上位に上がっていき、全体を包括していくピラミッドになります。
やり抜く力の強い人はこの上位の目標は簡単には変えません。
逆に下位のものについては、☓(バツ)がついたものをさっさと改善して別の事を始めます。
それもすべて上位の目標につながっているんです。
ピラミッド型目標の形にして俯瞰できてない状態で意固地にやり抜く力だ!となると
枝葉末節にこだわり変化を嫌う硬直したマインドセットになってしまう危険性があります。
なので自分が達成したい目標のピラミッド化をまずやってよう。
ピラミッド型目標が定まればいよいよやり抜く力の向上ですね。
GRITの強い人には4つの特徴があります。
GRITの強い人の4つの特徴
GRTIが強い人は
- 興味→好きかどうか
- 練習→効果的に向上する方法
- 目的→社会的な意義と自分の価値観とのすり合わせ
- 希望→固定思考ではなく、成長思考のマインドセット
を持っているという特徴がありました。
これらの4つの要素を効果的に伸ばすことで
『粘り強さ』や『情熱』を育てGRITを向上させることができるのですね。
次回はこの4つの特徴を育てる方法です。
グリットスケールを図ろう
現在の自分のやり抜く力を計測しましょう。
10の質問に答えることでグリットスケールが計測できます。
こちらは
アンジェラ・ダックワースさんの公式グリットスケール計測ですね。
英語ですが翻訳してチャレンジしみよう。
一応日本語訳を書いておきます。
以下の質問に 当てはまる度合いを5段階で評価してみよう。
質問の点数を合計して10で割った数字が
あなたのグリットスケールです。
ちなみにグリットは
情熱と
粘り強さ(忍耐力)
から成っていますが
情熱は奇数
粘り強さは偶数
の質問の点数を足して5で割ると分かります。
ちなみに僕は全項目で3.6点しかなく正直ショックでした。
ただ、この質問から逆算して
GRITの成長に重要な要素というか、もつべき自己認識が解るわけですね。
私は努力家だ!
に5点つけれる自分像を持つとか、口癖にするとかですね。
まとめ
- 社会的には才能を評価しがち
- 成功にはIQ・ルックスなどよりGRITが影響する
- GRIT=情熱+忍耐力
- 才能×努力→スキル、スキル×努力→達成
- 目標はピラミッド型に、上位はボールペン下位は鉛筆
- GRITの強い人の特徴は『情熱・練習・目的・希望』
- グリットスケールの計測
- 質問内容から逆算したGRITの強い人間になるための行動指針を持つ