瞑想を習慣化できない!人は一読あれ『10%HAPPIER/ダン・ハリス著』




パレオさんがオススメしたいた瞑想本の

『10%HAPPIER/ダン・ハリス著』 読了したのでレビュー。
おすすめ記事ではなく
本を読んで得た知識や
思考の備忘録として。

10% HAPPIER~人気ニュースキャスターが 「頭の中のおしゃべり」を黙らせる方法を求めて 精神世界を探求する物語~の書影

これいい本です。
かなり笑けた。

アメリカの有名なニュースキャスターのダン・ハリスさんが
自己啓発にはまり最終的に瞑想こそが
人生を10%幸せにする方法だなーという結論に至るストーリーです。

瞑想にはまり
騒がしい心の状態から
徐々に落ち着いた人間に変わります。
と同時に
ニヒリズムに陥り意欲を失い
それを取り戻す様も書かれてて
仏教を活用しつつも現実を生きるための方法が書かれてます。

ロバート・ライトのなぜ今仏教なのか?と同じスタイルです。
それよりふざけて、砕けた本で
サラッと読めます。

面白かった点を箇条書きにしてみると

①すぐハゲに悩み→クビになる と考える
②戦場に惹きつけられるジャーナリストの心情
③生生しいドラッグ経験の記述
④福音教会など欧米人の宗教観がおもしろい
⑤自己啓発の大御所エックハルト・トールやディーパック・チョプラの人となりが解る
⑥宗教や自己啓発に懐疑的でも瞑想が効果的である理由が解る
⑦西洋仏教特有の仏教哲学のシンプルな理解の助けになる
⑧輪廻や解脱など胡散臭いと思った所をそのまま書いてる
⑨瞑想も科学も宗教も自己啓発も同一線上にあるなー。

ハゲに悩み→クビになる

心の声として
生え際を気にして

ハゲる→クビになる

と考えて恐怖する様が同じ男としてリアルで笑けました。

そうですよね。
仏教とか無常観に惹きつけられるときって
身体の老化
男性だったらハゲがきっかけとかよくあることなのかも
ハゲとかに悩むのって
エゴの表れみたいな風潮で
隠すのも治療するのも恥ずかしいことって思って
自分を追い詰める人が実は多いのかもなーと
思った。

戦場ジャーナリストがドラッグにはまる心理

戦場ジャーナリストとしても活躍後
人間が極限の状況と使命感で
ハイになって
その快感を得たくて
また戦場に戻る
そしてアメリカに帰国して鬱になり
ドラッグにハマる様がリアル。

とくに薬物にハマる人間の心理って僕からしたら未知の世界だから
おもしろい。

瞑想は
副作用のない脳内ホルモン排出する方法だと思っていて
薬物ほど強力なものを体験した人が
最終的に瞑想で満足できるのか?
という疑問に答えがでた。

福音教会などキリスト教系のいざこざ

宗教の取材で
福音教会などレポートするんですが

同族嫌悪で似てるけど主張がやや違う相手をこき下ろしたり
より先鋭化した主張に人が惹きつけられたり

宗教はどこでも一緒だなー。と。

アメリカの中枢にキリスト教系団体の思想や主張が入り込んで
大きな勢力にある感じとか異質に見えて面白い

うさんくさい自己啓発界の大御所に直接話しを聞く

ジャーナリストの取材という名目だけど
気になったら
直接はなしを聞くというのが地味にすごいこと

エックハルト・トールとか
ディーパック・チョプラとか
自己啓発界の超有名人に直接話しを聞く行動力がすごい。

どんな感じの人となりなのかというのが知れる

ディーパック・チョプラとか
ドギツイなー。

ダライ・ラマにも取材している

後半ダライ・ラマにも取材してる
ダライ・ラマの
慈悲は利己的なんだよって
言葉で
著者は開眼して

「慈悲と利己心は両立できる」

と気づくんです。

この部分は我が意を得たりと思った。

他にも

「癇癪も時には起こしますよ」
「科学的事実をそのまま受け入れます」
「自分が一番かわいいという態度は自然です」

など

ダライ・ラマという人の魅力が感じられます。
たった数ページなんですけど。

その中で
シャーンティデーヴァというチベットの本をオススメしていたんですが
これは
日本語にも翻訳されてて販売してます。
ただアマゾンだと中古本が謎に高く売られているので
興味ある方はポタラカレッジで購入するといいと思います。
http://www.potala.jp/index.php?%E3%83%9D%E3%82%BF%E3%83%A9%E5%8F%A2%E6%9B%B8#content_4_3

仏教やマインドフルネス瞑想についての理解がシンプル

▼仏教のダルマは一言いえば無常
▼慢→他者と比較する心
▼戯論→役に立たない妄想
▼騒々しいエゴ→心猿
▼マインドフルネス→今この瞬間の頭の中で起こっていることを自覚する
▼一切皆苦→一切不満足

あとは瞑想を実践するだけ

仏教を現実に活かすには
これだけで十分なんだと思う。

仏法僧への帰依も
戒や律も不要

宗教としてより
仏教的生き方を取り入れて人生の幸福度を高めるためには。

日本の仏教は
祖師崇拝
先祖供養などアニミズム
神仏の神がかり
鎌倉仏教以降の激しい分派

などがあって一口に仏教っていっても
理解が難しいんですよね。

一方で西洋仏教は
原典研究からすすんでるからか
シンプルなんでしょうね。
以外と歴史があったりしますしね。

仏教のダルマを人生の指針にして
瞑想を習慣化して生きてれば立派な仏教実践者だと思うんですが

それと
神仏の人間を超えた絶対的な神としての存在や
輪廻、解脱などの思想を信じることは別ですよね。

そうなると仏教実践者は
仏教徒ではないのか

ブッダリスト

なのかもしれないな。

瞑想の効果

10日間の瞑想合宿の記録が貴重

この記録よむと
不思議とマインドフルになります。
瞑想がスムーズになる。

他者の瞑想体験のシェアは瞑想の助けになるのだと実感した。

瞑想の科学的効果

何千という瞑想研究で判明した
瞑想の効果

以下の病気や症状に聞く
・うつ
・麻薬依存
・過食症
・禁煙の禁断症状
・ガン患者のストレス
・老人の孤独感
・ADHD
・ぜんそく
・乾癬
・過敏性腸症候群

ほかにも

・ストレスホルモンの分泌軽減
・免疫力アップ
・集中力アップ
・脳の変化 ストレス関係の灰白質収縮
・脳の変化 自己認識や思いやり部分の灰白質増加

瞑想も科学も宗教も自己啓発も同一線上

この本よんで思うのは

宗教も自己啓発も科学も瞑想も一直線上にあるなということ

別に科学的な事実以外はすべて嘘
ってわけでもなく

瞑想のみが理性的な優れた手法
でもない。

自己啓発業界が全部おかしなこと言ってるわけじゃない
科学的に正しいって言っても
もともと自己啓発で言ってる内容があってるか統計とりました
みたいな感じだし

仏教的手法でなくてもエックハルト・トールみたいに急に『悟り』にたどり着くような人はいるんだろうしね。

なんとか
人生の真理を知りたい
人生を少しでも幸福に生きたい

という探求は同じ。

だから、どれがあっててどれが間違っているとかないよね。

だけど

今の所は

仏教のダルマと科学的事実を拠所に
瞑想実践していくのが幸福度を高める
近道ではないかと個人的に思ってます。

10% HAPPIER~人気ニュースキャスターが 「頭の中のおしゃべり」を黙らせる方法を求めて 精神世界を探求する物語~の書影