ジェームス W.ヤングのアイデアのつくり方の要点と実践




アイデア作成術の
古典的バイブルである
ジェームズ・ヤングの『アイデアの作り方』

どんな内容だった?

と自問してみたら
見事に答えられなかったので
再読して
要点をまとめとく

結論を先書いておきます

アイデアの作り方要点
■アイデアが生まれる2つの基本原則

  1. アイデアは複数の要素の組み合わせである
  2. アイデアは複数の要素の関連性を見つけ出す事で生まれる

■アイデアを生み出す5つのステップ

  1. 情報収集
  2. 情報の咀嚼(そしゃく)
  3. 情報の孵化(ふか)【脳内自動処理】
  4. ひらめき
  5. アイデアを現実世界に引きずり出す

■実践で重要な事

  • 情報の咀嚼
  • ひらめきをメモるフォーマットの統一
 
アイデアのつくり方の書影
 

創造力の重要性

これからの時代ますます
集団から個人へとパワーバランスがシフトしていく。
ネットで個々の発信力が高まっているから。
DaiGoさんをみたらわかるように。

だから個人の力が重要になるが
オンリーワンであることが特に大事になる。

また
ホワイトカラーのような
ただ生産性が高い人材は
AIに淘汰される。

となると
今までは処理能力だけで食べていけた個人は
淘汰され

一部の創造性を発揮する個人のみ
勝者総取りとなる。

となると
どんな個人も
オンリーワンの発信力

という力は大事で

オンリーワンを発掘するためには
アイデアの出し方→創造性が大事。

うんうん、それはわかってる。
でも創造力って先天的なものなのでは?
と思いませんか。

でも
実は創造力にはレシピがあるらしい。

アイデアには作り方がある→創造力は高めることができる普遍的な能力

まず前提

アイデアのつくり方というのは
創造力 つまりクリエイティビティの事。

クリエイティビティとか
もっと生まれた才能と思うけど
実は違う。

アイデアが生まれるには一定の筋道がある。
だから
この筋道をしっかりたどることで
創造性ってのは高めることができる能力。

じゃあどうやってその筋道をたどるか?

実はものづくりにおける設計図のようにシンプルな作法がある。

アイデアには設計図がある

椅子を作ろう!と思うと
まず設計図をひく。
物理的な物を作るために当然、設計図が必要。

実は
アイデアという無形のものにも設計図がある。

いきなりポンとでてくるものではない。

じゃあどんな設計図?

実はめちゃくちゃシンプル。

アイデアの設計図は

「アイデアが生まれる2つの基本原則」と
「アイデアを生み出す5つのステップ」からなってる。

アイデアが生まれる基本原則

①アイデアは複数の要素の組み合わせである
②アイデアは複数の要素の関連性を見つけ出す事で生まれる

ようするに
単独で生まれるアイデアはない

たとえば
数学の公式も
基本公式の積み重ねと組み合わせ。

また
複数の要素の中に関連性を見つけ出す事で新しい概念として
生起する。

なので
物事の組み合わせの中に関連性を見つけ出す能力が大事。

でも、関連性を見つけ出す力はどうやって鍛えるのか?

関連を見つけだす力はどう鍛える?抽象化訓練が効果的

抽象化っていうのは分かりづらいですが
概念の所属を上げる事で。

例えば
犬と猫は
別の物ですが

抽象化すると
『動物』 とか 『ペット』

でくくり直すと同じグループに入る。

こういうふうにカテゴリ分けを一つ上にすること。

具体的に考える場合
キーワードに矢印つけて

犬→要するにor抽象化すると→ペット

と書くと簡単。

逆に抽象化の逆は具体化で

犬→具体的には→うちの太郎

のように書き出す。

なぜ抽象化するといいかというと
関連を見つけやすくなるから。

例えば『うちの太郎』という犬には他の犬には無い固有の特徴があるけど
『犬』としての特徴は他の犬とも共通するので関連する部分が浮き上がる。

こうやって抽象度を上げたり下げたりしていると

突然 まったく関係ないものから繋がって
新しいアイデアとしてひらめいたりする。

なので抽象度の上げ下げ訓練は
関連性をみつける良い訓練になる。

それでは
アイデアは
要素の組み合わ+関連性の発見

という原則をもとに

アイデア発想の5ステップの道筋を見ていこう。

アイデア発想の5ステップ

①情報収集
②情報の咀嚼(そしゃく)
③情報の孵化(ふか)【脳内自動処理】
④ひらめき
⑤アイデアを現実世界に引きずり出す

それぞれを具体的に見てみると

①情報収集

情報は2種類あって
本では『特殊資料』と『一般資料』と表現されているけど

ようするに
特殊資料とは
現在突き当たっている問題に対する資料。

たとえば情報発信するなら
ネタの収集の事。

で一般資料は

現在の仕事と関係ない一情報全般の事。

アイデアマンっていうのは
どんな事にも興味もって情報収集するのが特徴。

アイデアがいろんな要素の組み合わせと関連で出来てる原則とも合致する特徴。

だから好奇心って大事だなーと思う。

いくら抽象化得意でも
実際の情報量がすくないと関連性を見つけるのは難しい。

言語学者のウィリアム・ジョーンズが
インドヨーロッパ語族の関連を指摘できたのも何十カ国後という言語を知っていたから。

▼情報管理方法

もう前時代的かもしれないけど
本の中では

カードとファイリングで外部化する事をオススメしている。

スマホやパソコンを作業で使うのが当たり前の時代
Googleキープを使ってタグ分けもできるんだけど
ここであえて
アナログでアイデア管理してみることを試すのも面白そう。

具体的には
情報をカードに書き込む
それをカテゴリ毎に分類していく

②情報を咀嚼する

集めたカードを眺めて
俯瞰したり
前後入れ替えたり
抽象度の上げ下げをしてみたりと
情報を咀嚼する。

ただ情報を集めるだけじゃなくて
その情報で遊ぶイメージかと

③孵化

第3段階では
脳の処理に任せる

勉強でも
インプットしたあと5分程度空白の時間作ることで
脳が記憶に定着しますよね。

レミニセンス効果。

集めて咀嚼した情報を脳が勝手に分類関連付けしていく段階

④ひらめき

ここまでくると
あるとき
突然ひらめきが生まれる

ひらめき はだいたいすぐ忘れ去られる

ので
ひらめき は外部化
つまりノートとかスマホに書き出すとか
音声吹き込む必要がある。

風呂入っている時
寝る直前

などがヤバイ。

「あーこれ覚えておこう・・・・スヤー」

だと完全にゴミ箱行き確定

なので
できるだけメモ取れる環境を!

あと

「どうぜあとから見たらゴミアイデアだし・・・」

と思って放置してしまうこともあるかもしれないけど

そのゴミアイデアも次の新しいアイデアが生まれるために必要な情報かもしれないじゃないですか。

だからそれもメモりましょう

と、自分に言い聞かせているんです。

⑤アイデアを現実世界に引き出す

これが一番重労働。

ひらめいたアイデアを現実世界に出す段階が大変。

かなり時間もかかるし
その事にかかりっきりになるし
とにかく
現実への投影は大変だって事だけ理解しておく心構えをもっておいて諦めない事。

具体的実践で重要なことは2点

具体的な実践段階でココ重要かなーと思った部分

①情報の咀嚼をすること

つまり
この本の中では

2段階目の
カードにアイデアを書き出して
それを自在に並べ替えたり
俯瞰したりする作業。

通常ってここまで
情報に手を加える事ないですよね。

だからこそ大事な部分。

咀嚼段階があってはじめて
孵化→ひらめき
とつながるんですね。

だから
DaiGoの放送みて
聞くだけじゃなくて
ノートとる。

「じゃあ具体的にどうするかなー?」
「人に教える時のどこを伝えるんだろう?」

とか咀嚼するのが大事。

本読んでも
あの本ってこういう内容で
こういうところに力もらえたなーとか
考えたり。

情報過多の時代だからこそ
立ち止まって咀嚼するのが
アイデアを生み出しやすい頭の土壌をつくるのかもしれない

②ひらめきをメモる→フォーマットの統一
情報メモや
ひらめきメモがてんでんばらばらだと
咀嚼もできないし
忘れ去られるので

アナログならこれに書く
書いたら ココに貼る

デジタルならkeepに入力する
keepのメモをアナログに移す

とか

メモるフォーマットも統一して決めておくといいと思います。

基本はアナログノート
とっさにはスマホでgooglekeepにメモ

情報をカードに移してカテゴリ分類

①アナログ情報をカードにして収納をボックスで分類
or
②強力箋壁(フセン)に書いて壁に貼り付ける

以上。

まとめ

アイデアの作り方要点
■アイデアが生まれる2つの基本原則

  1. アイデアは複数の要素の組み合わせである
  2. アイデアは複数の要素の関連性を見つけ出す事で生まれる

■アイデアを生み出す5つのステップ

  1. 情報収集
  2. 情報の咀嚼(そしゃく)
  3. 情報の孵化(ふか)【脳内自動処理】
  4. ひらめき
  5. アイデアを現実世界に引きずり出す

■実践で重要な事

  • 情報の咀嚼
  • ひらめきをメモるフォーマットの統一

もはや古典だけど
古典特有の読みづらい翻訳でもなく
ページ数も少ない。
さらっと読める。
解説部分のアイデア発想の具体例なども参考になる。

 
アイデアのつくり方の書影